中波/短波2バンド 8石スーパー
![SONY TR-819の革ケース](https://tsukichan.com/wp/wp-content/uploads/2022/03/IMG_1486.jpg)
1962年頃の製品と思われる.中波は535~1605kHz,短波は3.9~12MHzの2バンドでバンド切り替えはリアのスイッチで行う.単2電池×3本(4.5V)で動作する.基本構成は他励発振・混合段(2石) ⇒ IF増幅2段(2石) ⇒ 低周波増幅3段(終段はp/pの計4石)の8石で十分な音量がある.フロントパネル右下のスイッチはHIGH/LOWの音質切り替え.
![SONY TR-819](https://tsukichan.com/wp/wp-content/uploads/2022/03/IMG_1484.jpg)
横長の筐体を生かし,長めのフェライトバー・アンテナを使用して中波/短波とも高感度.本機には高周波増幅段はないがBLCラジオと同等の感度.感度が高いため,短波の高い周波数ではイメージ妨害が目立つ(この対策には同調回路付きの高周波増幅かダブルスーパーが必要).
![SONY TR-819の内部](https://tsukichan.com/wp/wp-content/uploads/2022/03/IMG_1485.jpg)
長めのバー・アンテナで高い感度を確保している
ダイヤル表示が大きく,選局つまみの下にファインチューニングがあり,短波の選局も容易.外部アンテナ端子は無いが,短波の感度が不足ならロッドアンテナにワニ口クリップで数mのワイヤアンテナを接続すれば良い.
![SONY TR-819の同調ダイヤルとファインチューニング](https://tsukichan.com/wp/wp-content/uploads/2022/03/IMG_1487-1.jpg)
-購入時の状態とメインテナンス-
これも動作未確認品として出品されていたもの.アンテナ先端部の折れとアンテナ取り付け部や裏蓋の一部にはワレがある(補修済).これも電池ケースが電池の液漏れで腐食していた.電極を磨いて液漏れの跡を洗浄してとりあえずは復帰.
電源スイッチ付きVRは,やはりガリが酷くこれは接点洗浄剤で洗浄を行った.約60年前の製品なので丁重にIFT調整とトラッキング調整を実施.この年代のコイルはパラフィンで固定されているので慎重な除去が必要.