中波/FM2バンド ビンテージ風ラジオ
2000年頃のコーヒー飲料のノベルティと思われる.中波は525~1605kHz,FMは76~108MHzの2バンド.外観は1932年(昭和7年)頃の米国メーカー「PHILCO」のBABY GRANDを踏襲している.実際のBABY GRANDより小ぶりではあるが,その雰囲気はよく踏襲されている.
電源・音量/同調/音質/バンド切り替えの各つまみがあり,選局機構は,周波数を表示するドラムを同調つまみに直結したゴムローラでドライブし選局にはちょうどいい減速比.周波数表示は裏面から麦球で透過照明されノストラジーを醸し出している.
電源はAC100Vか単2電池×4個(6V).所有するものはACで使用する場合,電池BOXに約6.3Vが印加されるので電池を抜く必要がある.内部構成はラジオIC TA7640APを使用したもので,中波帯は標準的なものだが,455kHzのセラミック・フィルタを使わずIFTとしている.そのため受信帯域は広め.
FM受信部はBPFを使用した高周波増幅を内蔵しており十分な感度,AMと同様に10.7MHzのセラミック・フィルタを使わず受信帯域は広め.音質はスピーカBOXの容量が大きく低域もよい.受信帯域が広いため高域も奇麗.ただし混信には弱い.
–入手時の状態-
これはオークション・サイトで入手したもの,音量/音質/バンド切り替えの「ガリ」はあるものの動作はした.全体を清掃してガリ対策後に調整を行った.ただし海外製と思われる本機は,IFTコアは一般的な色分けとなっていないので注意.